できないことは無理しない
こんにちは、東京の水玉オリジナルバッグブランド「Saori Mochizuki(サオリモチヅキ)」のデザイナー望月沙織です。
コロナ絡みでお子が保育園に半月ほど通えなくなってしまったので、その間を使って、4月から必要になる入学グッズを一気に縫い上げてしまいました。
インスタにも書きましたが、わたくしはバッグを縫う特殊な訓練を積み重ねてきている人間で、もっと言えばこういうことをやるのが大好きという人種です。
サイズと用途がわかれば、この程度のものならゼロからでもあっという間に型紙がひけて、縫う手順を考えることができます。
ゆえに、こういうのをみたからといって
「自分もやらねば、、、」
なんていう妙なプレッシャーを、同年代の保護者の方が感じなければいいなと願っております。
今は、頼めば縫ってもらえるサービスはネット上に溢れているので、苦手な人、嫌いな人、時間をかけたくない人、興味のない人は、どんどんそういったものを使ったらいいと思います。
そして、そこで捻り出した時間は自分が好きなこと、得意なことに突っ込んだらいい。
わたくしは料理に全く興味がないので、料理を一切合切「外注」して(撮影部長に作ってもらう・買う・食べに行く、など…)、浮いた時間を「縫う」時間にあてています(お子の服やバッグ、マスクも縫えば、下着に刺繍もつけますし、場合によっては撮影部長の服の修理もやります)。
不器用な人間なので、あれもこれもできないから、そうやってなんとか人生のバランスをとっている感じです。
なので、自分は何がやりたい人間なのか、を、日々一生懸命把握しようと心がけております。
入学グッズに限って言えば、毎年決まったものが必要になるのはわかっているのだから、学校で一括でどこかに発注して買えるシステムでも用意したらいいのに、と感じました。
その上で、自分で作りたい人、オーダーで用意したい人、学校で買いたい人、を好きに選択できたらいいのに、多様性ってそういうことをいうんじゃないの??と思うのは、妙な考えなのでしょうか、、、。
ちなみに、
今どきの給食はランチョンマットが必要とのことで、ランチョンマットも縫ったのですが、、、これに関しては、市販で済ませたかった。。。
でも、
1)指定サイズのものがない
2)アイロンがけしないで済む素材でかわいいものがない
を理由に断念して、結局これも自作しました。
我が家は自宅にアイロンがありません。
事務所には、バキューム式というスチーム蒸気を吸い取るファンのついたアイロン台含めて、それこそプロ仕様のアイロン環境が整っているのですが、なにしろ自宅は手薄、、、。
でも、毎日毎日洗濯しなきゃなりませんし、かといって、毎日くちゃくちゃのものを持たせるのはちょっと忍びない。
ゆえに、あれこれ探し回ったのですが、なかなか理想のものに出会えませんでした。
百歩譲って、1のサイズに関しては、大きめのものがあれば小さくトリミングすることはできるので、せめて2の条件を満たすものがあれば、、、と思って探しましたが、手近なところでは見つけることができなかったので諦めました。
なお、素材としてはどんなものが理想だと思っていたかと言いますと、ナイロンやポリエステルなどの化繊系になります。
イメージでいうと、昨今巷でもよく見かけるエコバッグなんかに使われているシャカシャカ系の素材です。
なので一瞬、たくさん売られている市販のエコバッグの中から見繕って買ってきて切り出してしまおうか、、、なんてことも頭をよぎったのですが、「新品のバッグを切り刻む」という行為は、わたくしにとっては精神的に重たすぎて、できませんでした。
という訳で今回は、うちで販売しているリュックサックなんかに使っているポリエステル生地をお子の前に並べて、好きなものを選んでもらいました。
4月から、これらがうまく機能してくれることを願っております…!!
東京「日常をドラマチックにする」バッグ
Saori Mochizuki
デザイナー 望月沙織