オーダー品:水玉のオリジナル箔加工の本革を使ったミニボストンバッグ_その2
こんにちは、東京の水玉オリジナルバッグブランド「Saori Mochizuki(サオリモチヅキ)」のデザイナー望月沙織です。
今日は先日ご紹介したオーダーメイド革バッグについて、なかなか大変だった部分についてのお話しです。
今回は、SNSなどをご覧になって、「この革で!」とご指定いただきました。
12月個展(21):Script Girl Leather(オリジナル箔押し加工本革長財布)・黒×レインボーストライプ水玉
ただこの革は、もうほとんど残量がなかったので、もしバッグを作るのであれば、改めて革の発注をかけねばなりませんでした。
・・・とはいえ、この革を作ったのは、出産前(7年以上前)のこと。
職人さんや工場がどんどんなくなっている昨今、7年はかなりの年月で、同じことが再現できるかどうかわかりませんし、技術的にできたとしても、物価が急上昇している今、当時と同じ価格で作れるかどうかもわかりませんでした。
それでもやってみないことには、、、ということで、恐る恐る革屋さんに連絡してみたところ、お互いに記憶をたどりたどりではありましたが、ほぼ前回と同じ内容で再現することができました。
モノ作り、っていうと、バッグを縫うことだけに目線が行きがちですが、実はこうやって材料を揃えるところから勝負は始まっています。
そしてこの部分は、人とのご縁というか、自分だけではどうにもならない部分でもあるので、革屋さんの担当者の方が、今でも在籍していてくださったこと(そしてわたくしのことを覚えていてくださったこと)、加工屋さんが、技術を維持していてくださったことにものすごく感謝しました。
価格を追い求めて、生産拠点が工賃の安い海外に移っていくと、一緒に国内の技術も途絶えてしまいます。
とはいえ、競争力の低いものは淘汰されていくのが資本主義の常でもあり、その中で生きている以上は、綺麗事ばかりを言っている訳にもいきません。
なんですが、、、
でもね、、、
という狭間で揺れ動いているのが今日この頃のわたくしですが、いずれにしても、自分が注文をコンスタントに出していければいい訳で、そういう意味でも、(コロナコロナと言って)腐っている場合ではないな、と思いました。
さて。
革が再現できるとなってホッとしたのもつかの間、完成までには実はもう一つ悩ましい点がありました。
そこについてはまた次の回でお話しします(2022年9月13日更新しました→オーダー品:水玉のオリジナル箔加工の本革を使ったミニボストンバッグ_その3)。
<本日のオーダーメイドバッグ>
オリジナル箔加工本革の
ミニボストンバッグ
(オリジナルショルダーベルト付)
・本革(牛革)
・コットン
本体サイズ:約 H16 x W23 x D10 cm
なおオーダーのご注文等は、こちらのページをご確認の上、お気軽にお問い合わせくださいませ。
東京「日常をドラマチックにする」バッグ
Saori Mochizuki
デザイナー 望月沙織