海外展開したいなら、ブランド名の付け方は重要

 

こんにちは、東京の水玉オリジナルバッグブランド「Saori Mochizuki(サオリモチヅキ)」のデザイナー望月沙織です。

 

海外でバッグを販売するようになって、「しまった!」と思ったこととシンクロしたこのつぶやき…!!

 

わたくしはブランド名を、自分の名前(望月沙織/もちづきさおり)そのままをローマ字表記にして

 

「Saori Mochizuki」(サオリモチヅキ)

 

としましたが、これ、海外の人には初見でパッと読んで(呼んで)もらうことができなんですよね。。。

 

ブランドを立ち上げる前、少しだけロンドンにホームステイしつつ語学学校に通った時期があったのですが、その時はネイティブの先生含めて、クラスメイトのみんなから普通に難なく「Saori」と呼ばれていたので、なんの疑問も感じていませんでした。

 

でもそれもそのはず、学校では「Saori」という綴りと共に、自分でくどいほど自己紹介しますし、毎日顔を合わせますから、嫌でも覚えてもらえます。

 

ところが、海外(日本語圏ではない場所)で通りすがりのお客さんに解読してもらうとするとそうはいかないのです。

 

最初にその事実に気づいたのは、ニューヨーク五番街にあった「Henri Bendel(ヘンリベンデル)」という百貨店のオーディションに行った時です。

 

売り込み希望のデザイナーは、大きめの待合室に座らされて、名前が呼ばれるまで待機するのですが、ドキドキしながら待っていても、なかなか自分のブランド名が呼ばれないので、おかしいな、、、??と思っていたら、受付担当の人がリストを見ながら

 

「シュオゥルィ モシュシュ…?  シャオウュイーモウヒ…」

 

と、何かを必死に読み上げています。

 

何度か聞いているうちに、ハッとして、大急ぎで担当者に駆け寄ってリストを見せてもらうと、そこには「Saori Mochizuki」の文字が…!!

 

思わず、リストを指差して、

 

This is me !!

サオリモチヅキ!!

 

と叫びましたが、それでも担当者は正確には聞き取ってくれず、まあわかったからとりあえずこっちに来い、と案内してもらうことができました。

 

もしこの時に気づくことができなかったら、長時間の待機が水の泡になっていたかと思うと冷や汗ものでしたし、Mochizukiはおろか、Saoriすらまともにと呼んでもらえないのか、ということに初めてぶつかって衝撃を受けました。

 

そして、もうちょっと海外で認識してもらいやすいブランド名にすればよかったかな、、、と若干の後悔をしました。

 

なので、これからブランド名をつけようか、という方には、

 

・(冒頭のtwitterの方がおっしゃっているように)英語圏で一般的な名前

例:Saori ではなく、Sallyなど

 

・英語に存在する単語・形容詞

例:Dots Bag、Colorful、それこそ、Accent Color(←これはうちの社名です)など

 

を使って命名することをオススメします。そうすると、万国共通で認識してもらいやすくなると思います。

 

ただその分、競合他社とかぶる危険性や、オリジナリティが出しにくくなる可能性はありますが、それと同じくらい視認性や覚えてもらいやすさは重要だと思います。

 

唯一、このブランド名でよかったかな、と思える点は、

 

「日本のブランド?」

 

と思ってもらえるところでしょうか。

 

これは香港で結構よく言われました。

 

わたくしのバッグは、色遣いや雰囲気などから、よく欧米のブランドだと勘違いされることが多いのですが、ブランド名を見てみなさん、あれっ?!という顔をされます(これは最初の頃、日本の展示会でもしょっちゅうありました)。

 

で、「わたくしがデザイナー本人でーす!」とやるところまでが鉄板ネタ(ネタ?)です。

 

でもそんなネタをやるよりも、パッと見てスッと覚えてもらえた方がいいので、もし今からブランド名をつけるとしたら、別のものにするかもな、、、と思っています。

 

ちなみにそんなこんなの経験があったので、息子の名前を決めるときは、「海外でも通用するかどうか」は結構意識しました。

 

現時点のわたくしですらこういう苦労があるので、今以上に国際化が進む社会で生きていくであろう息子には、その部分ではささやかながらもアドバンテージを与えてあげたいと思ったのです。

 

だからといって、いかにも欧米人、みたいな名前にはしたくなく、日本社会の中にあっても一般的な名前がいいな、と思ってあれこれ考えた結果つけた名前は、日本では昔からよくある名前で、特段海外風の名前でもないのですが、海外で生まれ育ち、日本の文化にはあまり詳しくない英語ネイティブの親戚の子が「えっ?!なんでそんな英語っぽい名前をつけたの?」と勘違いするほど、英語圏でも割と一般的な感じの響きだったようなので、ある意味成功したぞ!と思いました。

 

以上、これからブランドを立ち上げようと思っている方の参考になれば幸いです。

 

<追伸>

ヘンリベンデルで必死に売り込んでいるSaori Mochizukiの図。

 

 

東京「日常をドラマチックにする」バッグ

Saori Mochizuki

デザイナー 望月沙織

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