早稲田大学国際文学館村上春樹ライブラリーで楽しかったこと
こんにちは、東京の水玉オリジナルバッグブランド「Saori Mochizuki(サオリモチヅキ)」のデザイナー望月沙織です。
久しぶりに母校・早稲田大学に行ってまいりました。
目的はこちら。
費用をユニクロの柳生正さんが寄付し(12億円!)、隈研吾さんが建築(リノベ)して、2021年10月1日に開館したばかりの早稲田大学国際文学館村上春樹ライブラリーです。
施設の詳細については、上記リンク先の公式サイトをご覧いただくとして、わたくしが一番楽しいな、と思ったのは、同一タイトル本の世界各国版の本の装丁がいっぺんに見比べられると言う点でした。
これは世界中で著作物が翻訳されている村上さんだからこそのなせる技だと思います。
とはいえ、その翻訳本が一箇所にまとまって置かれてなければ容易に比較もできないので、そういう意味において、この国際文学館はとても貴重な場所だと思いました。
わたくしが心惹かれた装丁は「女のいない男たち」。
その中でもわたくし好みだった国のもの4選をご紹介します。
(どこの国のものかは、奥付に書いてある出版社の住所から推測したので、間違っていたらご指摘のご連絡お待ちしております)
左:ブラジル版
右:英国版
どちらもインテリアとして飾ったらアクセントになるような、水玉っぽい感じがオシャレで素敵です。このまま生地にしてバッグにしたい感じ。
左:中国版
右:フランス版
こちらはどちらも猫がフューチャーされています。
本家の日本語版の表紙にも黒猫がいるので、それと近い感じ、でしょうか。
その日本語版は、こんな感じ。
帯があって完成するデザインが、いかにも日本の本ぽいです。
日本には、ワビサビという引き算の美学みたいな文化もありますが、こと本の装丁となると、海外のものに比べて口数が多くなるのが不思議です。
ただ、日本は失敗に対する許容度が極めて低いという文化(?)もあるので、できる限り内容を事前に推察しやすいあれこれを装丁に詰め込んで、手に取ってくれた読者をがっかりさせることがないようにしている、というのもあるのかもしれません。
黒い水玉模様だけの英国版と比べると、とにかく日本語版の情報量の多さが際立ちます。
いずれにしても、1冊のタイトルに対してこれだけの装丁バリエーションがあるのが大変興味深いです。
今回は予約枠の都合上あまり時間がありませんでしたが、改めて本をじっくり読んだ上で、どうして各国版がこういう装丁デザインになっているのかに思いを巡らせるのは楽しいだろうし、もしわたくしが今現在文学部の在校生だったとしたら、これで卒論を書いたかもな、なんてことも思いました。
ちなみに入館に関しては、現在は在校生以外の人に対しては完全に事前予約制を取っています。
卒業生(校友)は優遇されたりしないのかしら、、、なんて淡い期待を抱いてサイトを見てみましたが、そんなものは一切なく、一般の方と同じように公式サイトから予約する方式になっています。
枠は毎回分あっという間に埋まってしまうようですが、なんの気なしにサイトを覗いてみると、ぽこっと空いている日にちが出てきたりします。
わたくしもたまたま前日に1枠だけ空いているのを見つけて、半信半疑で予約手続きを進めてみたら取れてしまったので、もし興味のある方がいたら、暇な時間にサイトをチェックしてみてください。
他にも楽しかったことが色々あったので、明日以降また書き連ねていきたいと思います。
12月のわたくしの個展販売イベントも、合わせてよろしくお願いいたします。
個展販売イベントの会場が決まりました<2021年12/18(土)〜19(日)@中目黒ギャラリー(NO DESIGN GALLERY)>
Saori Mochizuki 個展販売イベント
2021年12月18日(土)、19日(日)
開催時間:調整中(追って告知致します)
会場:中目黒ギャラリー(NO DESIGN GALLERY)
東京都目黒区上目黒1-7-2
(1LDKというセレクトショップの隣)
中目黒駅から徒歩3分
!!以前Accent Colorの実店舗があった場所とは異なります!!
東京「日常をドラマチックにする」バッグ
Saori Mochizuki
デザイナー 望月沙織