10年目の節目に際して
こんにちは、東京の水玉オリジナルバッグブランド「Saori Mochizuki(サオリモチヅキ)」のデザイナー望月沙織です。
2022年、寅年、明けましておめでとうございます。
わたくしは、年末に悪戦苦闘していた事務所の整理に成功し、なんとか落ち着いた状態で年を越すことができました。
もうどう考えても使うアテのない材料などはどんどん処分することにしたのですが、ものを手放すというのは思ってる以上に心に負荷がかかるようで、終わった時にはすっかり疲れ果ててしまっておりました。
そんな死に体に鞭打って、2021年最後に縫い上げたのは、我がブランドのアイコン、マギーちゃんの保管袋でした。
このマギーちゃん、2012年にブランドを立ち上げたときに中国から取り寄せて以来、二人三脚というか、二人二首(?)で頑張ってきたわたくしの相棒でもあります。
のちに、瓜二つのミリーちゃんも加わり、その二人が売場に華を添えてくれたのは数え切れないほどです。
にもかかわらず、ですよ。
わたくしは彼女たちを会場に運ぶ時は、毎回その場しのぎのプチプチで包む、という暴挙を繰り返しておりました。
今まで致命的な傷を負わずについてきてくれたことが奇跡のようです。
と言う訳で、そんな彼女たちの今までの苦労に報いるために、専用の保管袋を作ることにしたのです。
ほんと今更だし、以前のように頻繁にイベントに繰り出すかもわからないのですが、以前教えてもらった
「仕事のできる人は、『急ぎじゃないけれど重要なこと』から手をつける」
という言葉を胸に、チクチク縫いました。マギーちゃん、超重要だから〜。
今年はブランドを立ち上げて10年の節目の年でもあります。
マギーちゃんが無傷なのもビックリですが、自分が続けられていることにも若干おののいております。
全ては、うちのバッグを必要としてくださったみなさんのおかげです。
年始の縫い初めとして残っているミリーちゃんの保管袋を縫い上げましたら、また皆さんに楽しんでいただけるバッグをどんどん作っていきたいと思っておりますので、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
東京「日常をドラマチックにする」バッグ
Saori Mochizuki
デザイナー 望月沙織