白、に色はあるのか

白い革の見本帳

 

こんにちは、東京の水玉オリジナルバッグブランド「Saori Mochizuki(サオリモチヅキ)」のデザイナー望月沙織です。

 

今日は「白」選びの難しさについて、です。

 

以前、生成り色(限りなく白に近いけれど、真っ白ではなく、若干ベージュがかった色み)の生地を使ったバッグをみた方が

 

「この白、汚れているんですけど」

 

とおっしゃってきて、仰天したことがあります。

 

それは生地本来の色で、汚れているわけではないんです、ということを、同型の新品在庫と並べてご説明させていただきましたが、いまいちピンときていないようで、その辺はもはや個々人の感性の問題になってくるので、うーーん、難しいな、と思った記憶があります。

 

この件に限らず、ひとくちに「白」と言っても、冒頭の写真にあるように、素材などによって微妙にトーンが変わってきます。

 

このほんのちょっとの差によって、バッグ全体の雰囲気が全然可愛くなくなる時があるので、組み合わせを考える時はなかなか気が抜けません。

 

この辺の感覚は、例えて言うならお化粧品のファンデーション選びに似ています。

 

よく、イエベ(イエローベース)・ブルベ(ブルーベース)なんて言葉で肌の色味を分類することがありますが、イエベの人が、ほんのわずかだったとしてもブルベ系のものを塗るだけで肌がくすんで見えてしまうのと同じような感覚です。

 

ちなみにわたくしは、完全なるド・イエベ人間です。以前パーソナルカラーのプロの方に診断していただいたのですが、その時言われたのは

 

「道に落ちている枯れ葉のように、何色とも表現しがたいくすんだオレンジ系の茶色がベストカラー」

 

とのことでした。。。

 

その時、似合う色のスワッチ(色見本)もいただいたのですが、どれもこれも、まぁ見事に枯れ葉色でした、、、(涙)。

 

でも面白いなと思うのが、その似合うと言われるくすんだ色味は、色単体で見るとかなり地味なんですが、その色を着こなすのが得意とされるわたくしが着ると、なんとなく全体的にぱっと明るくなる感じがするんですよね。

 

これぞ組み合わせの妙だな、と思います。

 

そんなこんなを考えながら、組み合わせを決めている今日この頃です。

 

東京「日常をドラマチックにする」バッグ

Saori Mochizuki

デザイナー 望月沙織

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